たるこふの流儀

 たるこふをしている。
 ぼくはいま、たるこふをしおわったところだ。
 いつもなら、ぼくはひとりでたるこふをする。
 しかし、ほんじつは、ふたりでたるこふをした。
 たるこふにくわしいひとが、ぼくのまえをはしってくれた。
 かんだかい破裂音が、やまにこだまして、かれはたおれた。
 もういちどかんだかい破裂音がこだまして、こんどはぼくがたおれた。
 ぼくたちはすべてをうしなった。
 ぼくたちはいえにかえった。
 そうしてまた、たるこふへむかったのである。
 それがたるこふの流儀だ。