本性

 8:40 ホテルを出る。バスタブに温泉がそのまま出るホテルだった。まあまあ寝られた。コインランドリーが屋外にあり、いちいち鍵をフロントに返さなければならないのが不便だった。

 8:50 美しい川の朝。ぼくは晴れ男なのではないかと思う。

 9:20 加賀の潜戸に向かうバスに乗る。松江の人は薄く関西弁はある。あと松江の行政の方は、松江城が国宝であることを物凄く意識していて面白い。国宝松江城県庁前のバス停など、わざわざ国宝ってつけるところがいい。

 旅は人間の本性が出る、と言われるけど、ぼくの本性はどうだろうか。きっと先の事を考えすぎて心配したりするところが本性なのだろうなと思う。心配し過ぎて楽しめなくなったり、自ら組み立てたシステムが重荷になったり、物事を組み立て過ぎたりすることが。

 10:00 潜戸観光遊覧船マリンプラザ着、そして本日欠航の文字。

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 今までずっと順調に来ていただけにとても焦った。これがお前のシナリオか、神このやろう! と思った。サイトで確認してみるけど運行期間内だし天気は晴れ、どうして欠航なのか分からなかったが中に入ると「海上時化のため」とある。陸の近くはほとんど波もないけれど少し沖に出ると波が高いのかもしれない。沖の状態は陸と全然違うのだという話も聞いたことがある。仕方がない。仕方がないけどマリンプラザまではバス代が700円以上もかかっていてそれがとても悔しい。往復1400円以上と1時間20分を無駄にすることになる。これはよくないと思い加賀の潜戸まで歩いて行けないか試みるも遠すぎてバスに間に合わない。仕方なく近辺をサーチして神社にお参りをした。f:id:sotokuro:20221008132122j:image

 綺麗な良い神社である。願った。

 そのあと何もなさそうな漁村をぶらぶらとする。田舎めいて穏やかで美しく豊かで素晴らしい町だけど、することがない。次のバスまで1時間もある。食堂も開いてはいない。田舎で計画がひとつでもコケるとこうなる。しばらく

(ここではてなブログがバグって書いた記事が半分消えてしまった。旅に出てからスマホで書いているので非常にやりづらい)

  ぼくは

しばらく歩き回って桂島というのをみつける。

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 楽園のような場所である。石垣島でも同じように感じた。

 それからサザエご飯を食べた。やさしい味だった。

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 松江から都野津へ向かった。そこでまた島に行った。

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 道がせまい上に風が物凄く強くて死ぬかと思った。落ちたら死ぬと思う。岬の先には何もなかった。ぼくは草が密に茂った夕日の岬の先で立ち尽くして強い風に煽られていた。いったいここで何をしているんだ、と思った。笑い出しそうだった。ひとりで危ない目にあって、ひとりでまた帰る。これもぼくの本性だ。ぼくはその先に何があるのか知りたい。とても知りたい。