バックストレート

 しんどいあついつかれた本日は業務後に帰宅しシャワーをアビて煙草を一本吸ってすぐ家を出、教習所へ向かうパターンで、業務後はいつも寝落ちするほど疲労しているのを押して気合いと夢と希望だけが体を動かす燃料のぼくはパンから生まれた人。疲れすぎて座席に座るのさえ億劫なのになぜ教習所へ向かっているのか、キャンセル料を払いたくないからという瑣末で粗末なちっぽけな動機が蜘蛛の糸である。がしかし、やはりねばならないという動機は楽しみや夢や希望をピッケルで削り取るような感覚がある。ピュアな楽しみしか存在しなかった当初のバイクというもの、もう他の情緒的しがらみも重く絡みついてくる。まったく因果なものである。本日は見極めの日で、うまくいけば教習最終日ということだが、もちろんうまくいって予定通りのジ・エンド・オブ・ライディング・スクールとなった。残すは卒検のみであり教習はもうない。すっきりしたし、それなりに達成感もある。あまりにも過酷なスケジューリングで強行し過ぎたのだ。もう少しのんびりだらだらしていれば体力的にも楽だったろうが、それではきっとぼくの性格上、バイクを知りすぎてしまっていただろうと思う。知りすぎると健全な幻想を失う。家だ。寝よう。