とてもはやいさようなら

 退職予定のIさんと酒を飲んだ。

 どういう気持ちだったのか聞きたかった。

 Iさんは話してくれた。

 さすが北国の人だ。

 ある意味ではそこに住む人たちはみんなパンクスだった。

 すぐ死ぬからだ。

 魂がぶつかる瞬間以外のどんな時間にも興味がない。

 たぶん私たちは

 そんな話をした。