22日の私へ

 こんばんは。手短にお伝えします。
 Bさんは30分くらい遅刻、Kさんは5分遅刻します。私は40分前にアルタ前に着きます。
 集合場所は最初から決まっていません。バスなのか電車なのかも決まっていないですし、宿泊場所すら決まっていません。男の友達同士ならみんなこんなものでしたね。忘れていました。
 目的遂行能力と「楽さ」は反比例します。指向性の問題であり良し悪しではありません。多様性です。
 Yさんが飛んだらしいです。それからAさんは退職代行を使ったそうです。多様性です。
 バスはあまりメリットが無かったので電車で山梨に向かいます。電車の中ではBさんとKさんがずっと二人でポケモンをしており私はひとりでプロジェクトヘイルメアリーを読むことになります。彼らには悪意はありません。私の内向性がここで発露します。二人は特に気分を害したわけではないですが、ご存じの通り地蔵性は時にひどく他者を苛立たせます。今後危険を感じたら回避が必要になります。
 私は途中でトイレに行きたくなって小さな山間の町に降りて、人のいない公園で煙草を吸います。深い影の落ちた川と山はとても美しいです。二人は先に電車に乗って遊園地に行ってしまいますが、私の到着を待っていてくれるので注意してください。先に遊んでいてほしいと言っても、合理性ではなく感情で動く人もいます。
 遊園地では楽しく遊びますが、二人がアトラクションに乗ることに対して消極的です。これも注意が必要です。東京タワーの時に気づくべきでしたが、BさんKさんは世俗的な遊びに対して一種の嫌悪感を抱いているような、遠慮している印象があります。アトラクションよりもオタクグッズを優先します。そのため、4000円のフリーパスが無駄になるので覚悟してください。多様性です。他者の多様性はもちろんですが、私の中の多様性でもあります。「受ける」という能力について考えてください。
 ホテルのチェックインは事前に予約していたのでコラボルームに泊まれます。Kさんの部屋も現地で上手く取れます。コラボルームは正直、とても大したことがないです。思ったよりテンションは上がりません。
 その後、みんなで温泉に行くのですが、私のナビが間違って遠回りさせてしまいます。グーグルマップの経路を使うと最短ルートが出るので、それを信じてください。私はひとりで好き勝手に移動する時にはどんな場所でも行くことができますが、誰かを伴って移動するときには割と失敗します。多様性です。
 山梨の夜はマイナス6度になります。恐ろしく寒いです。故郷くらい寒いのでももひきとヒートテックは絶対あった方がいいです。その後で露天風呂に入るのですが、冬の露天風呂はとても最高です。もしかしたら冬のうちに各地の露天に行ってみるべきかもしれません。晩御飯は、温泉の前のしゃぶしゃぶに決めたのですが、Bさんがどうしてもチェーン系は嫌みたいで、店を決めるのに長引きます。Kさんは腹が空きすぎて早く食べたいのに、Bさんが店を選びすぎて決まらない、みたいな流れになって、気の毒です。私はそれを見越してひとりでチキンとか適当に食べてるので安心してください。結局選び抜いたお店は定休で、ホテルの近くのバーミヤンになります。旅行ってこうですよね。あほらしい感じがして、良かったと思います。
 ホテルに帰って寝ます。カプセルホテルで、部屋の中は乾燥がすごいです。
 そういえば29日は一応空けておいてください。先輩から連絡が来ます。
 朝はとても眠いです。
 遊園地をぶらぶらしてスタンプラリーとかして電車で帰ってきます。
 電車の中ではBさんとKさんがポケモンをするので、私はプロジェクトヘイルメアリーを読むことになります。行きの電車と比べて、プロジェクトヘイルメアリーは面白いです。帰り道なので旅行への期待がゼロになっており、読書に集中できます。
 私は時々眠りながら読書をします。
 それで今回の旅行はおしまいです。
 年始にまたみんなで集まろうという話が出ていますが、電車の中の雰囲気と照らし合わせて考える必要はあります。
 結局、私が行ってもあまり面白くない場所であれば、途中で帰ることを念頭におく必要があるので、この提案については優先度は低くてもいいです。
 家の中にいれば「平和」です。平穏で無変化。ここでの論点は平和=幸福ではないということです。
 でも家を出て何かをすればいつも「何かが起きる」ということです。よいことも悪いことも起きます。それは成功ばかりではありません。それも含めて経験です。
 変化のない日々を望むか、面倒くさいことも嫌なことも受け入れて飛び出すか、どちらかなんだなって思います。